ギョンスさんの「スウィングキッズ」、やっと昨日見られました。
「確か、何かで、チームが二つあって、それがダンスバトルする」とかいうインタビューを、どこかで聞いた気がするのですが、
全然ちがうじゃん
当然なのでしょうが、もっと骨太の映画でした。
以下ネタバレ
戦時下では、個人のささやかな願いなど、簡単に散らされてしまう。
それが、見事に描かれていて胸を突かれました。
さっきまで生き生きとダンスしていた人たちが、数秒の銃撃でただの血と肉の塊になってしまう。そこにどんな願いがあっても、どんな努力があっても。
足を撃たれたギョンスの、最後の表情が胸を打ちました。ああ、ギョンス。
私は、いつも、彼の目を見つめて、彼の作るいろいろな表情を目で追ってしまうのだけれど、あの全てがいとも簡単に奪われてしまった後の、哀しみと信じられなさとが混ざった表情は、あの映画の全てを伝えていました。
喪失感の大きさ。みんな、奪われて、戻ってこない。自分自身も。
みんな、死にたくなんかなくて、死んでいく。
それでも、今ここで映画を見て泣けるのは、日常が保障されているからなんだと思う。
今も、この瞬間も、同じことが起きている。