いつかシウミンとグラスを

数か月前に、シウミンを知りました。

ベッキョン「BAMBI」

アルバムを通して、一番思ったのは、耳のいい人が、大切に集めた音は、こんなに凄いのか、ということ。このアルバムのベッキョンの声が、私は一番好きだし、この音を知ることができて、本当に幸運だった。きっと、みんなそう思う。そう思って、何度も聞き込む。何度も音を辿る。ベッキョンの声と、彼が大切に集めて構築した音を繰り返し探りたくなる。この短期間にミリオンを達成。凄いけど、きっともっと。このアルバムは、さらに多くの人に伝わり、手に取られるようになると思う。

 

 

ずっと前に届いていたのに、今まで聞いていなかったのは、アルバム全曲を通して聞きたかったのと、自分の調子の悪い時には、彼の声を苦手に感じることがあって、躊躇していたのと、二つ理由があった。

今日は、曇り空の中でのドライブ。聞くなら、今しかないと、ちょっとだけ、緊張して聞き始めた。

 

1 LOVE SCENE

ギターの音がとても綺麗に入ってきて、コンコーンって入る澄んだ音の後で、低めのベッキョンの声が入ってくるんだけど、その声が、凄く優しい。優しいのに甘すぎない。そして、エレキギターの音が、その音にアクセントをつける。ああ、いい曲だなと思った。タンバリン?とか、ちょこっと入る音が、どれもほんとにちょっとなのに、絶妙に気持ちいい。

2 BAMBI

独特のギターから入る、ギターとベッキョンの音のコラボ。まず、心に残るのが47秒あたりの「BI」の音。初めて聞いた時も、この音の響きに驚いたのだけど、何度聞いても、凄い。人の声、なんだけど、もっと楽器的な、サックスの低いところの響きのような。体の芯に響く音。そして、サックスは指で演奏するから、音と音のつなぎ目があるけれど、声帯には当然つなぎ目がない。低音の強い音から中音・高音と、軽やかさや重さや感情をすべて持ったまま音が動く。絡みついてくる。2分19秒あたりから入ってくる打楽器の音もとてもよくて、その後水の音が入ってくるのだけど、その水の音が、ベッキョンの音をさらに深めていく。2分47秒あたりからは、ただひたすら、気持ちのいい音が重なって、胸に迫る。ああ、もう、どうしたらいいんだろう。もう、どうしようもない。

 

3 ALL  I GOT

私のベッキョンの高音のイメージは、この曲の感じ。聞いていて、凄い。凄すぎる、と思う。

 

4 AMUSEMENT PARK

そこで、がらっと軽やかなイメージの曲になって、この曲。まるで、石畳を一緒に歩いているような音と合いまって、まるでエスコートされている感じ。となりにいるのが感じられる。いつもみたいに、好きなメロディを軽く口ずさむベッキョンがいるような。ピアノがかわいくてね、ベッキョンの声もかわいい。彼の笑顔が浮かぶ。私は、自分が思っていたよりも彼のことが、とてもとても好きだったんだと気付かされた曲。ここにいる。どこにも行かない。この曲を聴いたら、彼は私の隣にいることが分かる。そんな曲。

 

5 PRIVACY

また、雰囲気が変わる。異国的?パリあたりかな。そう思っていると、トランペット、かな。その音がアメリカっぽく入ってきて、スウィングするみたいな雰囲気もあって、ジャズか?みたいな。いろんな雰囲気で、いろんな音がころころ転がって、ベッキョンの声も転がる。とても面白い。

 

6 CRY FOR LOVE

そう微笑んで聞いているところに、始まるのがこの曲。始まった途端、車の運転をしながら、息をつめて聴いていた。そして、愛のために僕は泣くんだ、とくり返す。リズムを刻むような韓国語の部分と、メロディアスな英語の部分が、両方引き立て合っていて、傷の深さを伝えてくる。そして、2分30秒からの高音の重なり。こんなに美しい音を届けられたら、もう泣くしかない。パーカッションがとてもよくて、悲しみが感傷になるのを引き留めている。音が理性的に聞こえるからこそ、一人の大人の男が、どれ程愛していたのかも、伝わってくる。本当に、なんて美しい。哀しみの美しさ。

 

車を運転していて、胸がいっぱいになった。綺麗な声が、曲によって表情を豊かに変えて、軽やかに、痛むように、でも、やさしさを失わないで胸にしみこんでくる。届いてくる。私は、EXOみんなが好きだけれど、やっぱりシウペンで。それなのに、この一枚のアルバムで、新しいベッキョンを知って、何度泣かされたか。こんな素晴らしい歌手から、2年間も活動を取り上げることって、本当に許されることなのかな。家から通えることを思えば、ボイストレーニングは続けられるのかな。もったいなくて、もったいなくて、狂いそうになる。

 

それにしても、感謝しかない。EXOを、シウミンを、ベッキョンを知ることが出来て本当によかった。