久しぶりに、ゆっくりベッキョンの歌を聞いた。
しうちゃんに、もらった元気とぬくもりで、細く固くなっていた気持ちが、少し緩んだから。
彼の声には、深く何かを突き付けられるような気がして、受け止められる時じゃないと、耐えられない。
否定しているのではなくて。
だって、だれも、この声を聞き逃したりできないでしょう?
聞けば、引き込まれてしまうから、引き込まれてもよい時じゃないと、聞けない。
この曲は、彼のソロ曲の中でも、別格に好きなのだけど、改めてMVを見て、今更だけど驚いてしまった。
すごく、「男」だったから。
ずっと、曲は聞いていたのだけど。ライブで歌ったのもみたけれど。
でも、これは、とても衝撃だった。
ベッキョンさんは、美人だから、ともすると中性的な、というか性別を超越した妖しくて儚くて綺麗な何かだと感じることが多いのだけど、
これは、とてもざらざらした「男」の姿だと思う。
感傷など、どこかに捨ててきているよう。背景もどこか無機質。
そして、歌っているのが、ロマンチックな雰囲気もある曲だから、そのかみ合わなさにぞくっとする。
並んで俺たちは月を見ながら
と、歌っているけれど、この男は、月をみてはいない気がする。
この、さりげない美しいメロディ。一度聞くと、ずっとリフレインする。
そして、その歌声に引き込まれる。
この人の底は、どこにあるのかなあ。
くしゃっと笑った笑顔も、寂しがりなところも、心のあったかさも、情熱も
こんな1年しかエリをしていない私でもたくさん感じるのだけれど。
私は、ベッキョンに魅力を感じるのと同じくらい、この人がこわい。
どうしてなんだろう。